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ラトビア共和国(ラトビアきょうわこく)、通称ラトビア(英語: Latvia、ラトビア語: Latvija)は、北ヨーロッパの共和制国家。EUそしてNATOの加盟国、通貨はユーロ、人口201.5万人、首都はリガ。公用語はラトビア語。国民の約27%がロシア系住民で、映画・テレビ・新聞・雑誌などではロシア語も広く利用される。また、世代によっては英語またはドイツ語も話せ、このマルチリンガルな国の特色は外国企業の進出の要因にもなっている。日本語の表記は、ラトビア共和国。通称、ラトビア。
ラトビア語、レット語(Latviešu valoda)は、ラトビア共和国の公用語で、インド・ヨーロッパ語族のバルト語派に属する。比較的リトアニア語と近い関係にあるが、双方の言語同士で意思疎通を図ることはほとんどできず、文法的特徴や単語が他言語より近似している程度である。歴史の流れの中でドイツ語、リヴォニア語、エストニア語、スウェーデン語、そしてロシア語などの影響を受けてきた。1991年に独立を宣言して以来、エストニアと同じように自国語を守る法律を打ち出した。なお、ソビエト時代においてラトビア語はこの地域での主要な言語であり、弾圧等はなく、むしろ多数のラトビア語の映画、ラトビア語書籍出版が行われていた。この言語を母語とする話者の総数はラトビア国内に140万人、そして約50万人が国外に存在する。ISO 639-1 コードはlv。
文字表記については、20世紀になるまでゴート文字が使用されてきたが、現在では特殊な発音を表す為に区分記号を組み合せたラテン文字が採用されている。(q, w, x, y)は外来語でのみ使用されている。発音されない音素として ŗ があるが現代ラトビア語では使用されていない。 ö は1940年代の初頭には使用されなくなったが、ラトガリア語にはまだその存在を認めることができる。幾らかの例外を除いてラトビア語のアクセントはほとんど常に第1音節にくる。以下に第2音節にアクセントがくる例を挙げておく。例:"labdien" = (こんにちは)、"labvakar" = (こんばんは)。マクロン付きの母音(ā, ē, ī, ū)は長い音価で発音され、それに対して他の母音は非常に短い音価で発音される。また語末にくる母音は非常に聞き取り辛い。EU加入を表明して以来、膨大な公式文書が翻訳されている中でラトビア語本来の語彙とのギャップが生じ始めている。そのため国家ベースの翻訳事務局が検証し、新語の生成を行っている。
文法:屈折語である、一般的に第一アクセントが第一音節にくるが、例外もある、名詞には2種類の性があり、男性/女性の区分は語尾で区別する、主格・属格・対格・与格・所格・呼格 の6種類の格変化を持つ、冠詞がない、形容詞には定形、不定形の変化がある。幾らかの例外を除いて男性名詞の語尾は –is, -s, -us をとる。 女性名詞は –a, -e をとるが、幾らかは –s をとる場合がある。 例えば govs(牛), pils(城) はその例である。 また男性の格変化クラスは4種類、そして女性は3種類存在する。 格は主格、属格、与格、対格、所格、呼格が存在する 以下範例を示す。動詞は語末に -ēt, -āt, -īt, -ot , -t をとり、 3種類の動詞活用が存在する。各前置詞はそれぞれ格変化を要求するが、その大部分は与格を伴うことが多い。